外来での徒然

漬物とボケ

病院の外来には様々な人が来ます。

脳神経外科の外来にも様々な人が来ます。治療がある程度落ち着いて元気に通っている人もいれば、定期的な画像のフォローで戦々恐々としながら結果を聞きに来る人もいます。すごくおっかなびっくり紹介状を持ってきて、あと何年生きられますかって聞いてくる人もいます。厳しい結果を伝えないといけないときも多いです

〇外来での徒然  オバタさん

めまい、ふらつきの精査で乳がんの小脳などへの転移が見つかった80歳の女性の方です。腫瘍を取って放射線治療をし無事後遺症なく退院。定期的なMRIのフォローをしています。

今日は娘さんと来院です。

まずはMRIの結果を説明します。すべての部分が縮小してほとんど目立たなくなっていることを伝えるとひとまず安堵しています。その後何か困ったことなどないか聞くと

「先生、いつも娘が怒るのよ、こまっちゃう」
と娘と私をちらちら見ながらかわいらしく仰るのです。

「何でおこられちゃうの?」と私が聞くと


「漬物とかじゃダメって怒るのよ、はぁ、こまっちゃう」とため息をつかれます。

私がよくわかっていない顔をしていると娘さんが
「いや、先生、ボケないように夕食に1品必ず作るように言ってるんです。漬物とかダメに決まってるじゃないですか」って返事を下さいました。

まぁ漬物は、うん、たぶん、ダメなんだと私も思いました。