外来での徒然

信用しとる

病院の外来には様々な人が来ます。

脳神経外科の外来にも様々な人が来ます。治療がある程度落ち着いて元気に通っている人もいれば、定期的な画像のフォローで戦々恐々としながら結果を聞きに来る人もいます。すごくおっかなびっくり紹介状を持ってきて、あと何年生きられますかって聞いてくる人もいます。

厳しい結果を伝えないといけない時も多いですが、なるべく一笑いはしてもらって元気になってもらおうという姿勢で取り組んでいます。が逆に笑いを取ってくる人もいます。

外来での徒然 中さん

中さん。電気会社の元社長さん。頸動脈狭窄に対してステント留置をした方で、正常圧水頭症でLP shuntが入っています。偉いさんなのにいつも笑顔で毒をはきます。

入院中は、株主総会に出たくて出たくて早く帰りたがっていて、ぎりぎり間に合って喜んでいました。

外来での徒然

今日も外来で毒をはきます。
頸動脈狭窄のフォローで来院しましたが、血圧が160台と高かったです

わたし「血圧下げないといけないよ、かかりつけの先生と相談してね」

中さん「あいつはもう歳やから調節とか新しい薬とかわかっとらん、ぼけとる」

と笑顔で自信満々にいうのです。

わたし「・・・・・・・・・・・そんなことないと思うよ」

中さん「ぜったいわかっとらんわ、はっは」


なのに結局は
中さん「あいつのところでいいか、まぁ相談してみるわ」
とのことかかりつけ医を変えるとかこっちの病院で調整するとかの言葉はでてきません。

わたし「なんだかんだ信頼しているんですね」
中さん「なん、薬を変えないのは信用しとる」

ってだめじゃないですか!!!!!!!

・内服薬の変更を嫌う患者さんは多いです。ただ年月とともに体重も変化しますし、血管/脳含め様々な部分も老いていきます。
・内服している薬はいまの自分にあっているのかなと時々考えるのも大事です。